ファゴットジョイント折れその2
ファゴットジョイント折れその2
この楽器は折れたファゴットを接着剤で止めてあったようです。
それが外れそうになったので当工房に修理の依頼がありました。
コルク巻きの際が折れているのですが、内管のプラスチックの折れた面を合わせていないのと接着剤がたくさんついていた為に1mm位伸びていました。
それにジョイントが傾いて接着されたようで、テナージョイントが組み立てたときに傾いていました。
まずジョイントについている接着剤を取ることから始めました。
新たに接着剤をつけて圧着しました。
ジョイントリングを外してコルクが巻いてあった部分と同じ径になるように削ります。
いつもは洋白板をロー付けしてリングを作るのですが、今回始めての試みとして丸棒からリングを削り出してみました。
リングの先にはのこぎりの歯のようなものをつけました。
ジョイントにねじりこむように差し込んでいきます。今回は折れた部分から1㎝位奥までねじりこみました。
ジョイントの長さに切って先の部分に洋白板で新たにリングをつけました。
しっかり管と接着してコルク巻きをするためにコルク板の当たる部に傷をつけて接着剤が乗るようにして、コルク巻きをして出来上がりました。
今回のやり方のほうが板でリングを作ったときに比べて握る部分がたくさんあったので豆を作らずに済みました。